洗車後の白い汚れ!白い輪が残るメカニズム

洗車をした後、水滴をふき取らずにいると、水滴があった場所に白い輪が無数に現れます。

走る園児
走る園児

せっかく洗車しても、こんな白い輪が現れたのでは、

台無しですね。。。

この白い輪の正体は水道水に含まれているミネラル分や塵埃などの無機物の微粒子なのですが・・・

不思議だと思いませんか?

水滴は蒸発することで少しづつ小さくなり、

最後の最後は小さな点のような水滴となって消失するはずなのですが・・

走る園児
走る園児

白い点なら理解できるけど・・・

でも、実際は全て白い輪となって現れます

白い輪が現れます

なぜ? 水滴が蒸発した後に残るミネラル分は点ではなくリング状になるのか?

 

この理由(メカニズム)がとても面白いのです。

走る園児
走る園児

水滴が蒸発するとミネラル分がリング状になって残る原理を

ポンチ絵を使って分かり易く解説します。

白い輪が残るメカニズム

それでは金属の板に水滴がついた状態から時間の経過に伴って、最後には白い輪が残るメカニズムを解説します。

板に付着した水滴が徐々に蒸発する。

板に付着した水滴は水滴の表面から徐々に蒸発します。

水が蒸発すると気化熱により水滴表面の温度は低下します。

水滴の外周部は水の厚みが最も薄い(熱容量が低い)ため、外周部の温度が一番低くなり、水滴に温度差が生じます。

水滴の温度差により水滴内部に弱い対流が起こる。

水の表面張力は温度が低いほど大きくなる性質があります。

蒸発による気化熱で水滴の外周部の温度が最も低くなり、水滴の外周部と他の部分の表面張力に差が生まれます。

この表面張力の差によって水滴内部に弱い対流(マランゴニ対流)が生じるのです。

この弱い対流によって、水滴内部に含まれていた微粒子などが外周部に少しづつ移動を始めます。

水滴の濃度差によって対流が強くなる

水の表面張力は濃度が高いほど大きくなる性質があります。

気化熱による温度差で生じた弱い対流により、外周部に微粒子などが移動することで、水滴に溶けているミネラルや微粒子の濃度が外周部が高くなります。

これにより濃度差により水滴内部の対流が強くなり、ますます外周部にミネラル分や微粒子が移動します。

白い輪が現れる

温度差と濃度差により、外周部にミネラル分や微粒子等が集められながら、水分は少しづつ蒸発するため、最後には水分が全て蒸発して無くなった後には、水滴の外周部だった場所に微粒子等だけが残ります。

この残った微粒子等が白い輪の正体です。

上から見ると白い輪になる

対策(白い輪が残らない方法)

白い輪は汚く見えるので、出来ないようにしたいと思う方も多いと思います。

白い輪を残さない対策方法はいくつかあります。

何事も原理が分かれば対策方法を誤ることはありません。

走る園児
走る園児

白い輪を残さない対策方法について原理に基づいて紹介します。

対策1)不純物が混ざっていない水を使う

白い輪の元となるミネラルや微粒子が含まれていない水であれば、どんなにたくさん水滴が付いて、それが乾燥しても白い跡は全く残りません。

水道水や井戸水には地域差はあるものの、必ずミネラルや消毒薬が含まれていますので、それらの水による水滴が付くと必ず白い輪が残ってしまいます。

一度、沸騰させ水蒸気を冷やして再度水に戻した蒸留水を使えば、100%白い輪が残ることはありません。

対策2)水滴が付く表面の汚れを落とす

蒸留水のように不純物が含まれない綺麗な水の水滴であっても、白い輪が残る場合があります。

それは水滴が付く面が汚れており、水滴に汚れが溶け込んでしまうためです。

綺麗な水を使っているのに乾燥すると白い輪が残る場合は、表面が汚れている可能性が高いです。

白い輪を残さないためには、しっかりと汚れを落として、せっかくの綺麗な水を汚してしまわないことが重要です。

対策3)洗車後は直ちに水滴をふき取る

いろいろと対策を紹介しましたが、やはりこの方法が一番簡単で確実です。

面倒だと思わず、水滴が乾燥する前にしっかりとふき取ってミネラルがウロコ状に残るのを防ぎましょう。

お勧めの洗車グッズのリンクを貼っておきます。

よろしければお試しください。

いかがでしたか?

水滴が乾燥した後に現れる白い輪の発生原理は面白いですよね。

自然現象は知れば知るほど興味深いです。

自然が作る水滴(朝露)についても記事を書いています。

よろしければ、こちらの記事もご覧ください。

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