なぜ 緑色? レジストインクの種類と特徴

太郎
太郎

回路基板の色は?

と質問されれば、多くの方が「緑色」と答えるのではないでしょうか。

ほとんどの回路基板は緑色をしています。

それでは、なぜ?

回路基板は緑色をしているのでしょうか?

それは回路基板には緑色のインクを塗布しているからです。

この緑色のインクは、「レジストインク」という回路基板専用のインクです。

この緑色のインク「レジストインク」はどんな目的で回路基板に塗布しているのでしょうか?

また、なぜ? 緑色なのでしょうか?

そして、レジストインクにはどんな種類があるのでしょうか?

走る園児
走る園児

レジストインクの全てを解説しちゃいます。

今回の記事は5分で読むことが出来ます

 

レジストインクの機能とは

レジスト(Resist):抵抗する。

言葉の意味する通り、レジストインクはさまざまなものからプリント基板を守ってくれているインクです。

レジストインクの機能は大きく2つに大別されます。

①製造工程で必要な機能

ハンダが付かないように防ぐ!

ハンダが付いて欲しくない銅パターンにレジストインクを塗布することで、ハンダが付くのを防ぐことが出来ます。

狭ピッチの部品は特にハンダ付けをするとハンダ同士が繋がってしまう現象(ハンダブリッジ)が起こりやすいのですが、パターン間にレジストインクを塗布することで、ハンダブリッジが起こり難くなります。

②プリント基板の信頼性向上の機能

電気回路(パターン)間の電気絶縁

プリント基板は銅箔で電気回路(パターン)を形成しています。

隣り合うパターンは電流が流れないように設計されているので、mし隣り合うパターン間に電気が流れてしまうと異常動作や故障になってしまいます。

レジストインクは隣り合うパターン間に塗布することで、異常な電気が流れないよう電気絶縁の役割を担っているのです。

 

見た目はただの緑色のインクですが、電気にとっては万里の長城のような乗り越え難い壁なのです。

電気回路(銅パターン)の腐食防止

プリント基板が組み込まれた製品は様々な環境で使用されるので、銅箔でできた電気回路(銅パターン)はそのままでは簡単に腐食してしまいます。

酸化した銅は導電性(電気を流す性質)が無いため、銅パターンの腐食=(イコール)電気回路の故障になるのです。

このような致命欠陥となる腐食からレジストインクは銅パターンを守っているのです。

 

レジストインクの種類

レジストインクの種類の分類は、硬化方法による分類塗布方法による分類があります。

個人的には塗布方法よりも硬化方法で分類した方がしっくりくるので硬化方法による分類が好みです。

レジストインクは塗布する際には液状のインク

走る園児
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今回は硬化方法による分類について解説します。

UV硬化型レジストインク

UV(紫外線)を照射することで、液状のレジストインクが硬化するタイプのレジストインクです。

熱硬化型レジストインク

熱を加えることで、液状のレジストインクが硬化するタイプのレジストインクです。

フォトレジストインク

フォトレジストインクはUVと熱 2種類の方法で段階的に硬化するタイプのレジストインクです。

UVと熱で硬化する樹脂構造を持っているので、硬化した後の塗膜はUV硬化型や熱硬化型に比べて緻密で強固な塗膜になる場合が多いです。

レジストインクの塗布方法と特徴

レジストインクの塗布方法は主に4種あります。

①スクリーン印刷

プリント基板の上にレジストインクを塗る箇所は細かいメッシュで塗らない箇所は目の詰まった印刷版(スクリーン)を置きます。

そして、プリント基板の上に重ね置いた印刷版の上に液状のレジストインクを流し、スキージーと呼ばれているヘラでレジストインクを押し広げることで、メッシュ部からにじみ出たレジストインクがプリント基板に塗布(印刷)されます。

利点

・インクの塗布量が少なくて済む(省材料)

・インクの切り替えが簡単(異なるインクを自由に使える)

欠点

・基板のサイズごとに複数の印刷版(スクリーン)が必要

・銅パターンの角の塗膜が薄くなりがち

 

②スプレー塗布

粘度の低い液状のレジストインクをノズルからミスト状に噴霧してプリント基板に塗布します。

また、アースに落としたプリント基板に帯電させたレジストインクをミスト状に噴霧して静電気の力で均一に塗布する静電スプレー方式もあります。

利点

・両面(裏表)を同時に塗布することが可能

・基板のサイズが変わっても塗布可能

・均一な塗膜

欠点

・設備が高額

・インクのロスが多い

 

③カーテン塗布

ナイヤガラの滝のように液状のレジストインクをカーテン状に流しているところにプリント基板をくぐらせて塗布する方法

利点

・インクロスが少ない

・基板のサイズが変わっても塗布可能

欠点

・両面同時に塗布は出来ない

 

④ロール塗布

液状のレジストインクを塗ったローラー間にプリント基板を挟み、ローラーを回転させることでレジストインクを塗布する方法。

利点

・両面同時に塗布が可能

・基板のサイズに関わらず塗布可能

欠点

・スルーホールなどの穴にインクが詰まり易い

 

なぜ?レジストインクは緑色なのか?

これについては、確実なことはわかっておらず所説あります。

筆者がレジストインクメーカに聞いた情報では、緑色が人間の目に優しいからとのことでした。

現在は機械(カメラと画像認識ソフト)で行う場合が多いのですが、昔はプリント基板にハンダ不良などが無いかを人間が顕微鏡や拡大鏡を用いてチェックしていました。

チェックするプリント基板は何百、何千枚のプリント基板をチェックする必要があるので、少しでも疲れを軽減するとのことで緑色が好まれたためとのことです。

 

 

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