接着剤が接着する原理! やさしい解説

”もの”と”もの”をくっつける方法はいろいろありますが、日常生活では接着剤をつかう場合が多いのではないでしょうか?

そんな身近な存在の接着剤ですが、なぜ?接着剤で”もの”がくっつくのか?

原理を知っている方は少ないのではないでしょうか?

何事も原理を知ることで失敗を減らし、より効果的な工夫もできます。

走る園児
走る園児

今回は接着剤が”もの”を接着する原理をわかりやすく解説します。

接着とは?

日本工業規格(JIS)によると接着とは以下のように定義されています

接着剤を媒介とし、物理的もしくは化学的な力、またはその両者によって2つの面が結合した状態

つまり、分かりやすく記すと

接着剤を使って”もの”をくっつけることを接着といい。

 接着剤のくっつける力は、物理と化学で説明できる。

ということですね。

接着剤とは?

接着剤についてもJISで規定されています。

JISには「物体の間に介在することによって、物体を結合することができる物質」とあります

これも難しい言い回しですよね。

もう少し、分かり易く表現すると、

接着剤とは!

”もの”と”もの”の間に挟むことでくっつけることができる物体

と要約することができます。

紙と紙の間にご飯粒が挟まって紙同士がくっついた場合にはご飯粒は接着剤になります。

接着の原理(メカニズム)

接着剤でものを接着するメカニズムについては、完全には解明されていませんので諸説ありますが、

接着剤メーカなどが説明している最も一般的なメカニズムを分かり易く解説しますね。

物理の力① (分子間力)

分子間力とは?

広辞苑によると以下のように説明されています。

「分子と分子の間に働く力。きわめて近い距離では強い反発力となり,これから遠ざかると弱い引力となる。狭義には,分子間の引力をさす。ファンデルワールス力。」

ファンデルワールス力? 何のこと?

わざと難しく説明しているように感じるのは私だけでしょうか?

簡単に説明すると、次のような説明になります

ファンデルワールス力(分子間力)とは?

「”もの”と”もの”が引き合う力」のことです。

細かいことは抜きにして、ざっくりと言うと、地球や月などの星に引力があるように、”もの”にも極小さいながらも引力があるのです。

どんな”もの”でも細かく分解していくと、最終的には分子になりますので、分子同士の間に働く引力 すなわち分子間力と呼んでいるのです。

引力とは学問的には物理学の分野ですから、分子間力は物理の力に分類されるのですね。

物理の力②(アンカー効果)

アンカー効果とは?

広辞苑で調べましたが載っておらず・・・

Wikipediaによると次のように説明されていました。

「接着や塗装において、材料表面の微細な凹凸に接着剤が木の根のように入り込んで硬化することで接着力が高まる効果のこと。投錨効果、ファスナー効果ともいう。」

これはずいぶんと理解しやすい解説ですが、もう少し易しく解説してみます。

アンカー効果とは!

アンカー(Anchor)つまり、船が流されないように船底に固定する錨(いかり)のことです。

接着剤が錨(いかり)が海底に食い込んで船が動かいないように作用しているのと同じように、接着剤が”もの”に食い込んで”もの”と接着剤がはがれないように働いている力のことをアンカー効果といいます。

しかし、接着剤は錨(いかり)のようにトゲトゲはありません。

”もの”の表面にある小さな穴や凸凹に接着剤が入り込み、接着剤が固まることで錨(いかり)のように”もの”の表面に接着剤がガッチリと食い込む力のことです。

このような凹凸への食い込みの力も学問的には物理学の範疇(はんちゅう)ですから物理の力になります。

化学の力(化学結合)

どんなものも、細かく分解していくと、分子になります。

接着剤で接着する”もの”も”接着剤”もすべて細かくすると分子になります。

この分子を更に細かく分解していくと、原子になります。

つまり分子はいくつかの原子が結合(手をつないで)できたものなのです。

この原子がつながる力を化学結合といいます。

”もの”に接着剤と塗ると、”もの”の表面の分子を形作っている原子と接着剤の分子を形作っている原子が手をつなぐことがあります。

このように”もの”と接着剤の原子同士が手をつなぐことで引っ付く力を化学の力(化学結合)というのです。

まとめ(接着剤が接着する原理)

接着剤で”もの”を接着する3つの力を解説しました。

この3つの力のうち、どの力が本当の接着剤の接着力なのかというと、答えは3つとも全てです。

接着剤が”もの”を接着する力は、この3つの力を全て足し合わせた力になります。

だから市販されている接着剤は、液体で用途がある程度限定されているのです。

液体であると、”もの”の表面の細かな凹凸に入り込み易く機械的結合(アンカー効果)が起こりやすいのです。

また、用途が限定されている理由は、より化学結合や物理的結合が起こりやすいように”もの”と相性が良い接着剤の成分にしているからなのです。

まとめ

接着剤が接着する原理は、いろんな力の総合力であることを解説しました。

表面がつるつるの鏡面よりもざらざらの凸凹した面の方が強い接着力が得られますし、接着剤の相性も重要なので、接着剤に記されている用途に合わせた”もの”の接着をするように心がけましょう。

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