
今回は身の回りにある「透明なプラスチック」について、
ちょっと深掘りしてみましょう。
「え?透明ならガラスみたいなもんでしょ?」
「プラスチックって全部同じじゃないの?」
そんなふうに思ったあなた、実は、透明なプラスチックには“非晶性”という大事なキーワードが隠れているんです!
今回は、
なぜ透明なプラスチックは非晶性なのか?
非晶性ってそもそも何?
透明なプラスチックの具体例
を、わかりやすく、楽しく解説していきます!
■ そもそも「非晶性(ひしょうせい)」って何?
まずは用語のおさらいから。
プラスチックは分子がたくさん集まってできた材料ですが、その分子の並び方には2パターンあります。
分子の並び方 | 名前 | 特徴 |
---|---|---|
きれいに整列している | 結晶性プラスチック | 白く濁る、強度が高い |
バラバラに絡み合っている | 非晶性プラスチック | 透明、衝撃に強い |
「非晶性」というのは、分子たちがバラバラに、グチャグチャに絡まりあった状態を指します。
イメージは、絡まったイヤホンのコードです。誰も整理してくれないあの状態、まさに「非晶性」!
このぐちゃぐちゃ感が、透明さに直結しているんですよ!
■ なぜぐちゃぐちゃ=透明なの?
さて、ここが面白いポイント!
結晶性プラスチックの場合、分子がきれいに並んでいるので、光が入ると整った面で反射してしまいます。
これが「白っぽく濁る」原因です。
一方、非晶性プラスチックは分子がバラバラなので、光が突き抜けやすい!
だから透明に見えるのです。
つまり、分子の無秩序さこそが、あのスケスケの正体だったんですね。
■ 【事例】透明な非晶性プラスチックって何がある?
ここで、身近な例をいくつかご紹介!
● ポリカーボネート(PC)
→ 自動車のヘッドライトカバー、バイクのヘルメットシールド
超透明+超強い!しかも割れにくい!未来感あふれる素材です。
● ポリスチレン(PS)
→ 食品トレーやクリアケース
軽くて加工しやすいけど、割れやすい。安い透明プラスチックの代表格!
● アクリル樹脂(PMMA)
→ 水族館の大きな水槽、窓ガラス代用品
「アクリル板」といえばコレ!きれいな透明度がウリです。
これらはすべて「非晶性」なので、分子が自由奔放に動きまわっていて、透明な見た目を作り出しています。
■ 【まとめ】透明=ぐちゃぐちゃのおかげだった!
ポイントまとめ!
②結晶性だと光が乱反射するので白く見える
③身近な透明プラスチック(PC、PS、PMMAなど)はみんな非晶性!
今度、透明なプラスチック製品を見かけたら、
「君の中はぐちゃぐちゃなんだね…!」
ってちょっとだけ親しみを感じてみてください(笑)
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