人間の血液はなぜ赤いのか?
私たちの体を流れている血液は、人が生命活動を維持するのに必要な酸素や栄養などを運び、ウイルスなどの病原体が侵入した場合には、病原体と闘っています。
私たちの血液は一見、赤い液体に見えますがそうではありません。
血液の液体部分は薄い黄色をしているのですが、その薄い黄色の液体に無数の赤い細胞「赤血球」が浮かんでいる状態なので赤く見えているのです。
赤血球が赤い理由は、赤血球の中にあるヘモグロビンが赤い色をしているからです。
なぜ?ヘモグロビンが赤い色をしているのか?
ヘモグロビンは鉄分を多く含んでおり、その鉄分に酸素が結合しているからなのです。
鉄は酸素と結合すると赤くなります。
この鉄が酸素と結合する状態を一般的には錆び(赤錆び)といいます。
鉄のクギが錆びて赤くなっているのを見た経験がある方も多いと思います。
血液が赤いのは、赤血球中に無数にあるヘモグロビンの鉄が酸素が結びついた赤さびの色なのです。
全ての生物の血液は赤いのか?
それでは、全ての生物の血液が赤い色をしているか?というと、その答えは「NO」です。
背骨がある生物の血液は我々人間と同じように赤い色をしていますが、カタツムリやナメクジなど背骨を持たない生物の血液は赤くありません。
これらの生物の血液は、薄い青色をしています。
青い血液の理由は、これらの生物の血液にはヘモグロビンは無く、代わりにヘモシアニンという物質が酸素を運ぶためです。
このヘモシアニンには鉄の代わりに銅がたくさん含まれているので、血液は銅がさびた色、つまり、古い銅像のような青色になります。
これから、「血の色は何色?」と聞かれて、あなたはどう答えればいいでしょう?
赤色(ヘモグロビンの赤)
青色(ヘモシアニンの青)
その全てが正解なのです。
いかがですか?
今回はちょっとした雑学記事でした。
たまにはこのようなショート記事も書いていきますね。
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