エンジニアは温度を測定する機会が多くあると思います。
そのような温度測定には熱電対がよく使わています。

筆者の会社でも多くのエンジニアが毎日のように
熱電対を使って温度を測定する実験や試験をしていますよ。
熱電対はとてもシンプルで安価な温度センサーなので、
多くのエンジニアには無くてはならないものですが、
2つの注意するべきことがあります。
新人技術者はもちろんですが、中堅技術者でも知らずに間違った使い方をしている方を時々見かけます。
この記事を読むことで熱電対の注意するべき点を知り、より正しい温度測定ができるようになります。
・新人技術者
・熱電対を詳しく知らずに使っている方
・知識向上をしたい方

3分程度で読めます
是非、最後まで読んでくださいね
注意1)細い熱電対を使うこと
熱電対は被測定物に接触させて温度を計測しますが、熱電対は金属製なので熱伝導性がとても高く、被測定物の温度が熱電対の金属線に伝って(吸われて)しまいます。
熱電対の金属線の線径が太いほど熱容量も大きくなり、金属線に伝わる熱量は増えます。
特に被測定物の温度が変化する場合には、実際の温度変化を測定できず応答性が損なわれてしまいます。

実際の試料は温度が急変していても、
熱電対の温度は緩やかな温度変化になってしまい、
正確な温度が測定できなくなります
正確な温度を測定するためには、できるだけ熱電対に温度を吸われないようにする必要があります。
そのために大切なことは、熱電対は細い線径のものを選ぶようにしましょう。

目安としては、線径0.2㎜以下のものがお勧めです
注意2)熱電対の先端は小さくすること
熱電対は異なる2本の金属線を接触させた先端の温度を測定します。
2本の異なる金属線を捩った(よじった)だけでは、外れてしまうリスクがあるので、捩った先端を半田で固定するなど先端の処理を行います。
この際、半田を付け過ぎて大きな球にしてしまうと、先端部の熱容量が増すので被測定物の温度変化に敏感に反応できなくなってしまいます。
先端部は出来るだけ小さくなるように心がけましょう。
もし、半田を付け過ぎてしまったら、ニッパーなどの工具を使って余分な半田を取り除いて小さくなるように加工するとよいです。
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