学校の運動場のライン引きでよく使われている白い粉
子供の時には気にせずに触っていた方も多いのではないでしょうか?
実はこの白い粉はとても危ない物質なのです。
白い粉が原因で失明する事故も起こっています。
身近にあるけど危険なものって結構ありますよ。
学校の運動場でよく使っている「白い粉」も危険なものです。
ライン引きの白い粉は危険です
学校で使われるライン引きの白い粉は石灰と呼ばれていますが、
正式名は消石灰(水酸化カルシウム)と言われる非常に危険な物質です。
消石灰(水酸化カルシウム)とは
非常に強いアルカリ性です。
目に入ると角膜や結膜を損傷し、目に障害が残ることもある危険な薬品です。
強いアルカリ性を示す物質はタンパク質を分解します。
人間の体はタンパク質でできていますので、消石灰は人間の体を溶かしてしまうのです。
温泉に入るとヌルヌルすると感じた方も多いと思います。
ヌルヌルする理由は温泉もアルカリ性なので皮膚のたんぱく質が少し溶けているからです。
ただし、温泉は非常に弱いアルカリ性(弱アルカリ性)なので少しヌルヌルを感じるくらいで目に入っても害はありませんのでご安心を。
風で舞い上った消石灰が目に入り、子どもたちの目に障害を起こしたり、転倒した際に皮膚に触れて炎症を起こすなど、学校では多くの事故が起こっていました。
消石灰が原因と知らずに目の障害や皮膚の炎症に悩んでいた人も多いと思われます。
現在も危険な消石灰を使っている学校はある
多くの学校で消石灰による事故が起こったため、
安全な石灰(炭酸カルシウム)に切り替えるよう2007年に文部科学省から全国の学校に指導が入りました。
現在はライン引きの白い粉は、石灰(炭酸カルシウム)に切り替えている学校が増えてきています。
本当に学校から消石灰は全廃されたのでしょうか?
文部科学省の通達によって安全な石灰(炭酸カルシウム)に切り替えた学校は増えましたが、実は未だに危険な消石灰を使っている学校もあるようなのです。
そのような学校も一旦は安全な石灰に切り替えたのですが、
危険な消石灰の方が安全な石灰に比べて安価であることや、
危険な消石灰の方が運動場に撒いても風で飛び難くく使い勝手が良いこともあって
再び、石灰から消石灰に戻ってしまうようです。
また、価格や使い勝手の問題だけでなく、消石灰の危険性が十分に知られていないことも原因と思われます。
消石灰は農業分野では土壌のpH調整に現在も多用されているので、今もホームセンターに行けば簡単に購入できます。
ホームセンターで売られている消石灰の袋には「運動場のライン引きにも使える」と記述しているものも多いので、学校関係者が知らずに購入してしまっているのでは?と想像しています。
石灰は無害か?
消石灰より危険性は低いですが、全くの無害ではありません。
石灰(炭酸カルシウム)も弱アルカリ性ですので、目や皮膚に多少のリスクはあります。
万が一、目に入ったときには直ぐに目を洗い、必要あれば早めに眼科で治療を受けることが重要です。
まとめ
・ライン引きの白い粉が目に入らないように注意する。
・もし、目に入ったら直ぐに水で目を洗い眼科を受診する
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