段ボール箱いれたら絶対にダメなモノとは!

フリマで商品の梱包に段ボール箱を使っておられる方は多いと思います。

しかし、絶対に段ボール箱に入れてはダメなモノがあることは、あまり知られていません

走る園児
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今回は段ボール箱に入れて発送したら

絶対にダメなモノ理由を解説します。

段ボール箱に入れると絶対にダメなモノとは

段ボール箱に入れてはダメなモノは、

アクセサリーなどの金属製品ナイロンなどの化繊で出来た洋服や帽子などです。

走る園児
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特に長時間段ボールに入れたままは絶対にダメだよ

銀のアクセサリーを段ボール箱に入れてはだめ!

銀のアクセサリーを段ボール箱に入れると数日で真っ黒になっちゃいます。

銀のアクセサリーを身に付けたまま温泉に入た結果、黒く変色した経験をされた方も多いと思います。

温泉には硫化水素が含まれており、銀は硫化水素があると簡単に黒く変色してしまうのです。

銀は硫化水素に触れると簡単に硫化され硫化銀になります。

硫化銀は黒い色をしているので銀色のアクセサリーが黒く変色してしまうのです。

 

段ボールに銀のアクセサリーを入れると黒く変色するメカニズムも温泉と同じく硫化水素による硫化です。

段ボールからは微量ですが硫化水素ガスが発生しています。

微量なので硫化水素は風に流されるので、銀を硫化するような濃度の硫化水素にはならないのですが、蓋を閉じた段ボール箱の中の空間は密閉されているので、硫化水素ガスが抜けずにどんどん溜まり、濃度が高くなります。

硫化水素ガス濃度が高い段ボールの中に銀のアクセサリーを入れると温泉に漬けたのと同じように黒く変色してしまうのです。

 

なぜ?段ボールから硫化水素が出るのか?

段ボールは木材から作られたパルプを原料にして製造されています。

木材からパルプを作る過程で硫黄化合物(硫化ナトリウム、亜硫酸ナトリウム)を使用していることから、パルプにはどうしても硫黄化合物が残存してしまいます。

パルプを原料にして製造されるのは、段ボールだけでなく、全て紙製品はパルプで作られていることから、紙製品には硫黄化合物が残留しており、残留した硫黄化合物と空気中の湿気(水分)が結合することで硫化水素が生成されているのです。

特に強度が必要な紙(段ボール、クラフト紙)はパルプの使用量が多いため、発生する硫化水素も相対的には多くなり、腐食などのトラブルが顕在化しているのです。

硫化水素の発生源はパルプに残留した硫黄化合物なので、新しい紙ほど硫黄化合物が残留しているため発生する硫化水素も多くなります。

対して古紙であるほど硫黄化合物が抜けているので硫化水素の発生は少ないのです。

 

段ボールに銀を入れる場合の対策

銀のアクセサリーをビニール袋に入れる

段ボール箱に入れた銀が硫化水素に触れることで、化学反応を起こし黒く変色するので、銀をビニール袋に入れてから段ボールに収めることで、銀が硫化水素に触れ難くすることができます。

ただし、普通のビニール袋ではガスを通すので、裸の銀よりは随分とマシにはなりますが、完全に硫化水素の侵入を防ぐことができません。

段ボール箱に入れておく期間が数日程度であれば問題は無いのですが、数カ月入れておくなど長期間の場合はビニール袋に入れていても少しずつ硫化水素がビニール袋を透過して銀に触れるため真っ黒に変色してしまうリスクがあります。

長期間、段ボール箱に入れる場合はガスバリア性が高いビニール袋を選ぶようにしましょう。


古い段ボールを使う

段ボールから硫化水素が発生する原因は新しい紙に残留している硫黄化合物なので、

新しく綺麗な段ボール箱ほど硫化水素の発生量が多くリスクが高いのです。

何度も使った古い段ボール箱は硫黄化合物が抜けているため、ほとんど硫化水素が発生しません。

硫化し易い金属を段ボール箱にいれる場合は、出来るだけ古い段ボールを使うことをお勧めします。

もし、新しい段ボールしか手元に無い場合は、新しい段ボールを天日に1日程度晒すと硫黄分が早く抜けるので硫化のリスクをかなり低減させることができます。

 

ナイロンなど化繊の服や帽子などを段ボール箱に入れてはだめ

黄色く変色しちゃいます。

化繊が黄変し黄色くなってしまいます。

段ボールから化繊を黄変させるリグニンガスが出ているのです。

段ボール箱の中は密閉されているので、リグニンガスが抜けずにどんどん溜まってガス濃度が高くなり、段ボール箱に入れた化繊はより早く黄変してしまいます。

走る園児
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化繊の添加剤(フェノール系酸化防止剤)とリグニンが化学反応することで黄変します。

段ボールから出るリグニンとは?

リグニンとは、木質素とも呼ばれている植物に多量に含まれる高分子物質です

とくに木材には全体の約20~30%のリグニンが含まれています。

リグニンは温度、湿度、光によって黄変を伴う化学変化を起こします。

特に段ボールの原料となる古 紙 は新聞紙、雑 誌 などリグニンが残留し易い機械で製造するパ ルプを多く使っている ことから、他の紙類と比較してリグニンの量が多いのです。

段ボール箱にナイロン繊維など化繊製品を入れる時の対策

ビニール袋に入れる

段ボールから出るリグニンに化繊製品が接触しないように化繊製品をビニール袋に入れるのが効果的です。

ただし、一般のビニール袋はガスを微量ではありますが透過するので、長時間の保管は避けてください。

長時間、段ボールに入れて保管する場合は、一般のビニール袋では無くガスを透過し難いガスバリア性の高い袋に入れてから保管しましょう。

黄色に変色してしまった場合の対策

万が一、段ボール箱から化繊製品を取り出したら黄色く変色してしまった場合の処置方法をお教えします。

それは、日光に当ててあげればよいのです。

半日も日光に当ててあげると元の色に戻ります。

走る園児
走る園児

驚くほど綺麗にもとに戻りますよ

それは、リグニン由来の黄変物質は日光により分解されるからです。

まとめ

段ボールに入れるとダメのもの

・銀や銅など金属製の製品(アクセサリーなど)
・化繊などナイロン系の製品

段ボールから出ているガス

・硫化水素ガス
・リグニン
走る園児
走る園児

段ボールから発生しているガスは微量だけども、箱の中は時間が経つとどんどん濃度が高くなるから要注意です。


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