船底の塗装が赤い理由と園芸活用の可能性

海に浮かぶ船の多くは船底が赤く塗装されています。

そういえば宇宙戦艦ヤマトの船底も赤かったですね。

なぜ?船の底は赤いのか?

今回は船の底が赤く塗装されている理由と家庭で活用できる可能性について書きたいと思います。

船の底が赤い理由

船の底に塗られている赤い塗装の主成分は「銅」です。

正確には亜酸化銅という酸化した銅です。

この亜酸化銅は赤い色をしているため、赤い塗装になっているのです。

なぜ?銅を船底に塗るのか?

それは、海ならではの問題が関係しています。

海に浮かぶ船の船底は常に海水に浸かっているため、フジツボなどの水生生物が船底に引っ付いてしまいます。

このような水生生物が船底に引っ付くと、水の抵抗が大きくなり船のスピードが落ちてしまうだけでなく、燃費の悪化にも直結します。

船底への水生生物の付着対策は古来より様々な方法を試された結果、赤い亜酸化銅を主成分とした塗料が最も効果が高いことが分かったため、今では多くの船底が赤く塗られているのです。

なぜ?水生生物は銅(亜酸化銅)を忌避するのか?

亜酸化銅が水生生物の付着防止にどのように作用しているのか?

明確な原因は未だはっきりしていないようであるが、この赤い塗装も経年により効果が少なくなるようである。

この経年で効果が低下した赤い塗料を分析すると、塗料内に含まれる亜酸化銅の量が減っていることが明らかになった。

日本マリンエンジニアリング学会誌 亜酸化銅配合量を系統的に変えた防汚塗料による実海域の防汚性能

この結果から、亜酸化銅は海中に徐々に溶解することが定常的に起こっており、その溶解した亜酸化銅が水生生物の付着に寄与しているものと思われる。

亜酸化銅の塗料を園芸で活用できる可能性について

フジツボなどの水生生物は船底に塗られた赤い塗料から溶け出す銅(亜酸化銅)を忌避し船底に張り付かない。

このような抜群の効果がある船底用の水生生物忌避塗料を家庭でも活用できるシーンはないだろうか?

実際に試したことはないが、貝の仲間で園芸において嫌われ者のナメクジ対策でも効果が期待できると思う。

ナメクジが銅を強く忌避することは別記事で紹介している。

ナメクジは陸生貝の仲間でもあり、海のフジツボなどの水生生物と同じく亜酸化銅に対しても忌避する可能性は非常に高いと思われる。

プランターや花壇にこの亜酸化銅を含んだ塗料を塗ることでナメクジの侵入防止が実現できるのではと思う。

こんど是非試してみようと思う。

 

 

ではでは。

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この記事を書いた人
走る園児

京都の国立大学工学部卒
22歳:東証一部上場の大手電機部品メーカに入社
29歳:開発部の管理職
35歳:東証一部上場の大手家電メーカに技術者として転職
 専門は電気、機械、金属材料、高分子材料、統計学
 学会・講演会なども活動。
 特に故障原因の解析が何よりの好物!!

ランニングが趣味の園児(エンジニア)です。

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